実例紹介Ombre -陰影-
Ombre -陰影-
区分:注文住宅 所在地:千葉県我孫子市
構造規模:木造平屋
家族構成:夫婦 子供4人
敷地面積:203.05㎡(61.30坪)建築面積:72.87㎡(22坪)
1階延べ床面積:69.56㎡(21坪)2階延べ床面積:41.40㎡(12.49坪)
総延べ床面積:110.96㎡(33.49坪)
本計画は我孫子市に建築した2階建の住宅です。
高台に建築した住宅は5寸の急勾配で角度をつけた屋根を段違いに 設けることでインパクトのある印象に仕上げています。 建物ファサードは《ガルバ、左官、羽目板》 の三種類を使用することでメリハリをつけると共に角度で表情が変 わる構成になっています。
内装ではフルハイで製作をした引き戸でお出迎えをして、2階まで囲まれたピットリビングは家族くつろぎの場所に。 和室はワークスペース兼主寝室と二つの役割を担っています。
キッチン→洗面所→脱衣場(ランドリー兼用) 近くにトイレとファミリークロークを配置することで一ヶ所で水回 りの動作が完結できる間取りとなりました。
当初のご要望として『真鍮を多く使いたい』『 陰影を感じる空間にしたい』とありました。
造作した建具の取っ手や床の見切り、 覗かないとわからない部分にまで真鍮を使用しています。
来客の方はわからないかもしれない。 もしかしたら無駄かもしれない。
生活していく過程では意味のないことです。 ただ私たちはそれで良いと解釈しています。
無駄があるから“楽しい”や“嬉しい” が生まれることもあります。なので『使いたい』 と言われたものに対して『無駄なのでやめましょう』ではなく、 私たちとお施主さんしか知らない秘密を住まいに落とし込むのも良 いという考え方で反映をさせています。
天井に使用した小幅板や照明器具に気を遣い『陰影』 がもたらす表情の移り変わりがどのように反映していくのかがお施 主さんとの課題でしたが、 スリットサッシからの採光の反射や照明の照度など計画としては求 めていた以上の結果となりました。
日本の四季や天候で変わる『陰影』 は住まい手の日常に日々豊かな変化をもたらしてくれると願ってい ます。